高槻子供と遊ぶ場所

私が日々思うことのつぶやき.

摂津峡のホルンフェルス

前回の高槻の原大橋付近のメランジュに引き続き、


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大阪市立自然史博物館が刊行しているミニガイド No.25 大阪の地質 見どころガイドを元に高槻探索を続ける。

ミニガイドNo.25「大阪の地質 見どころガイド」 - 大阪市立自然史博物館友の会ネットショップ


今回は、


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再び摂津峡で、

ガイドには下記のように記載されている。


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川に沿って散策路が整備されていて、河床に露出している砂岩と泥岩からなら超丹波帯のちそうに簡単にアクセスできます

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摂津峡では砂岩と泥岩による級化構造が観察できることもある他に、

級化層理、どちらが上か?


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花崗岩と接している場所が近いために熱変成作用を受けて、ほとんどがホルンフェルスになっているらしい。

ホルンフェルス化しているためにとても硬くて、ゴツゴツとした岩肌になっている。


ホルンフェルスといえば、

京都の比叡山を訪れた時に挙がった話題で、

硬くて風化しにくく、

ホルンフェルスの山は独特な形状になる。

比叡山山頂から大文字山を見る


これらを踏まえた上で、

写真を撮影した個所を地質図で確認してみると、


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20万分の1日本シームレス地質図


川の対岸の後ろには花崗岩の山があって、

背面にはこれまた硬いチャートの山がある。


花崗岩の熱によって固くなった堆積岩と、

チャートという元から硬い堆積岩に挟まれ、

川の作用でもなかなか風化しないことによって、


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川幅の狭い渓谷がこの場所に出来た

という解釈になるのだろうか?

硬いチャートの表面で土ができる


前に投稿した再び高槻の摂津峡に目を向けてみるとよりは一つ解釈が進んだ。



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枕状溶岩と出会いに高槻の本山寺へ

高槻の原大橋付近のメランジュ

大阪に引っ越してきたので、

河原の砂利上で植物たちは住み分ける


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大阪市立自然史博物館が刊行しているミニガイド No.25 大阪の地質 見どころガイドという本を購入した。

ミニガイドNo.25「大阪の地質 見どころガイド」 - 大阪市立自然史博物館友の会ネットショップ


読んでみると、

今住んでいる場所からバスで乗り継ぎなしで行ける個所が3個所もあるではないか!

というわけで早速行ってみることにした。




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JR高槻駅北から53系の原大橋行きのバスに乗車し、

終点の原大橋から八阪神社方面に少し歩いたところに件の個所があった。

ここは超丹波帯・丹波帯のメランジュとして紹介されている。




一つずつ用語を整理していくと、

丹波帯というのは日本列島の地帯構造の区分の一つで、

大阪の北摂と京都や滋賀を含んだ地域を指す。

枕状溶岩と出会いに高槻の本山寺へ


超丹波帯というのは丹波帯の上当たりという意味があるらしい。


ここらへんは

遥か遠くのハワイあたりから移動してきた玄武岩の上に石灰岩、チャート、泥岩や砂岩が積み重なった地層が隆起して形成した地域となる。


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隆起というのは、

陸のプレート(茶色)に海のプレート(青)がぶつかり、

プレートの間に堆積した地層が海上よりも上がることで、

隆起して露頭した地層


メランジュというのは、

上の図の海のプレート(青)のプレートと地層の接触面では

地層が海のプレートからの強い力によって地層が壊れブロック化することを指す。

メランジュ - Wikipedia


大阪、海?というような疑問が生じ、

何を言っているのだ?という話になるけれども、

今はそこらへんは触れないこととして、


原大橋では、


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泥岩の中に砂岩のブロックが切れ切れに含まれている様子が観察出来る。

※泥岩は広域の黒っぽい個所で、砂岩はおそらく所々にある白っぽい塊


ここで見れるメランジュはジュラ紀(約1億9960万年前〜約1億4550万年前)あたりに形成されたと考えられている。


ちなみに、

他の二箇所は今まで訪れた摂津峡と本山寺周辺になる。

再び高槻の摂津峡に目を向けてみると

枕状溶岩と出会いに高槻の本山寺へ


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